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顧問先が困惑・・・就業規則を指導しに来たおじいさん


2009年3月31日

今日、顧問先の会社から電話がかかってきて、「うちの就業規則には問題ありませんよね?」とのこと。

 

何かと思って詳しく聞いてみると、わけのわからないおじいさんが来て、「法律が変わったので、定年は65歳以上にしないと違反になる。すぐに改定しなければダメだ。」と指導していったらしい。

 

この会社の就業規則には、

第○条 社員の定年は満60歳になった誕生日の月の末日とする。

2. 定年に到達後も継続雇用を希望する者については、会社はその者を新たに再雇用するものとする。この場合、再雇用する期間は最長で65歳に達する月の末日までとする。

 

と定めています。

 

高年齢者雇用安定法の内容は、

・60歳未満定年を禁止する

・①定年の引き上げ、②継続雇用制度の導入、③定年の定めの廃止、のいずれかにより、高年齢者の雇用確保措置の実施を義務づける(段階的に引き上げて2013年には65歳まで)

というものです。

 

つまり、この会社の就業規則は法律的に何も問題ありません。

 

このおじいさんは何者なのか?

なんとか協会というところから派遣されてきたというので、名刺をお願いしたら、持ち合わせがないということで、全然関係のない「○○大使」のようなものを置いて行ったとのこと。

 

氏名で検索したら、(社)東京都雇用開発協会の70歳雇用支援アドバイザーの名簿に記載されていました。

 

さっそくこちらの協会に電話して、以下のとおりこの方の問題点を挙げて、顧問先が迷惑しているのでもう接触しないようにお願いしました。

 

・公的機関の委託を受けているにもかかわらず、身分を証明するものを所持していない

・「アドバイザー」は企業から依頼があって相談に乗るものであって、勝手にやってきて指導を行うのは越権行為である

・そもそも指導内容が間違っている(笑)

 

協会自体は意義のあることをやっているのに、この方に限ってはかえって高年齢労働者のためにならないのでは?

 

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